7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:41:07.95 ID:ek/l42HSO
怜「(なんや麻雀部から出て来た思うたら、どこか行くみたいやな?)」

咲「」スタスタ

怜「(…まだ部活が終わっとる時間やないのに、サボりか?)」

咲「」スタスタ

怜「(こら、最上級生として注意せなアカンわ…)」スタスタ

引用元: 怜「(……? 誰やあいつ……見ない顔やな……)」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 03:45:39.74 ID:ek/l42HSO
咲「」スタスタ

怜「(…ホンマにどこ行く気や?部室とは反対方向やないか)」スタスタ

咲「」ピタッ

怜「(止まった?ここは…)」チラッ

図書室

咲「」ガチャ

怜「…図書室て、部員とはちゃうんやろか?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 03:55:41.68 ID:ek/l42HSO
咲「」スッ

教諭「いつも借りてくねー、こんなにたくさん読んで」クスクス

咲「あ、はい…」

教諭「今日も借りてくんだろ?」

咲「まぁ…」フフッ

教諭「せっかくだ、貸出禁止のでも~」



怜「(ここにもよう来とるようやし、どうやら部員やないみたいやな…)」

怜「…勘違いか」ボソッ

怜「アホらしいわ」 クルッ スタスタ

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 04:15:26.55 ID:ek/l42HSO
部室

怜「…遅れてもうたわ」ガチャ

竜華「あ、遅かったやん」

怜「まーちょっとあったんや、それより…」

竜華「?」

怜「さっき、見かけん子が来とらんかった?」

竜華「…さぁ?ウチも、さっき来たばっかやし」

浩子「えっと、泉なら分かるんやない?」


泉「えっ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 04:22:31.77 ID:ek/l42HSO
浩子「泉、アンタ最初からいたやん?」

泉「は、はぁ…」

浩子「園城寺先輩たちは来たばかりやし、江口先輩はまだ来てへんやん?」

泉「ですね…」

浩子「せやったら、泉しか分からんやろ?」

怜「フナQの言う通りなん?」

泉「えぇ、まぁ…」

泉「宮永さんのことなら、そうだと思います」

23: 支援の意味が分からなくて困惑 2012/08/16(木) 04:31:37.31 ID:ek/l42HSO
竜華「み、宮永やて!?」

浩子「宮永って…あの、宮永照と関係あるんか?」

怜「…」

泉「ウチも聞いてみたんですけど、なんや妹らしいです」

浩子「妹?」

竜華「…妹なんておったんやな」
泉「い、いや…ウチのクラスに転校して来た子なんですけど…」

泉「あの王者、宮永照の妹って聞いて、ずっと誘っとったんです」

怜「(宮永照の妹…)」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 04:36:29.39 ID:ek/l42HSO
竜華「せやけど、なんで麻雀部に入らんのやろ?」

浩子「…王者の妹やったら、それなりに雀力も高いんやろうし」

泉「や、お姉さんと同じ白糸に行ってへんわけですし…きっと事情があるんとちゃいますか?」

泉「直接聞くのは気まずいんで、してへんですけど…」

怜「…」



怜「ちょっと用事思い出したわ、先に始めとって!」タッ

竜華「ちょ!怜!?」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 04:51:13.19 ID:ek/l42HSO
図書室

咲「」ペラッ

咲「」ジーッ

咲「」ペラッ

咲「」ジ バンッ

咲「!?」ビクッ



怜「ちょっと、時間くれへん?」

咲「え…あの…」オロオロ

教諭「」ピキビキ

教諭「…図書室では静かに、そう教わらんかったんか!?」

怜咲「!?」ビクッ

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 04:54:35.50 ID:ek/l42HSO
咲「」スタスタ

怜「…そ、その」スタスタ

咲「」スタスタ ツーン

怜「や、あの…」スタスタ

咲「」スタスタ プイッ

怜「」ダッ ピタッ

怜「ホンマに、ゴメン!」

咲「!?」ピタッ

怜「わ、わざとやなかったんや!ついアツなっとって!!」

咲「あ…」キョロキョロ

ザワ ザワ

咲「も、もう分かりましたから!」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 04:58:22.41 ID:ek/l42HSO
中庭

怜「…堪忍な?」

咲「もう良いですよ…」

咲「それより、何の用なんですか?」

怜「や…大したことやないんやけど…」

咲「…じゃあ、帰りますね?」クルッ

怜「ちょ、ちょっと待ってや!」

咲「冗談ですよ…」ハァ

怜「宮永さんも、人が悪いわ…」ホッ

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 05:02:28.74 ID:ek/l42HSO
咲「人が悪いのはどっちですか…」

咲「もう暫くは図書室に行けませんよ、凄い怒ってましたし…先生」

怜「そ、それはホンマにカンニンや!」

咲「…分かりましたから、早く用件を」

怜「それなんやけど!」

咲「…」

怜「ウチ、不器用やから単刀直入に言うわ…」



怜「麻雀部に入ってくれへんか!?このとーりや!!」ヒラニ

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 05:16:28.56 ID:ek/l42HSO
咲「…」

怜「…」ヒラニ

咲「ごめんなさい…」クルッ

怜「な、なんでや!?」

咲「」スタスタ

怜「宮永さん、全国王者の妹なんやろ!?」

咲「」ピタッ

怜「ウチは今年で卒業なんや!せやから、何がなんでも勝ちたいんや!!」

怜「せやから…」

咲「…だからです」



咲「宮永照の妹だから、入部出来ないんです」

怜「宮、永さん…?」

97: 保守するほど良スレじゃないだろうが! 2012/08/16(木) 17:20:55.36 ID:ek/l42HSO
宮永家

咲「…ただいま」ガチャ

父「おかえり。ご飯は出来ているから温めて食べなさい」

咲「あ、うん…」

咲「帰ってたんだ?」

父「今日は早めに仕事が終わったからな、だが書類を作らないといけなくなった…」

父「悪いが、夕食は一人で食べてくれ」ガチャ

咲「うん…」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 17:24:39.80 ID:ek/l42HSO
咲「」カチャ カチャ

咲「」パクッ

咲「」パクッ

咲「」カチャ カチャ

咲「…もういいや」カチャ


咲「あとは、明日の朝ごはんにしよう…」ガチャ バタン


咲部屋


咲「」ガチャ

咲「」トン

咲「」シュル ジーッ

咲「」パサッ

咲「」カチャ ジーッ

咲「」スッ

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 17:27:20.91 ID:ek/l42HSO
咲「」つ鞄

咲「」スッ

咲「」つ本

咲「」トン

咲「」ペラッ

咲「」ジーッ

咲「」ペラッ

咲「」ジーッ

トン

トン トン

父「ちょっと、いいか?」

咲「」パタン

咲「…空いてるよ」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 17:35:06.56 ID:ek/l42HSO
父「」スワリ

咲「」スワリ

父「…」

咲「…書類、終わったの?」

父「あ、あぁ…」

咲「ふぅん…それで?」

父「その、なんだ…」

咲(…既視感)

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 17:36:52.67 ID:ek/l42HSO
父「部活は、決まったか?」

咲(やっぱり…)

咲「決めてないよ。と言うより、するつもりもないから…」スッ

父「…」

咲「話はそれだけ?だったら勉強するかr」

父「照」

咲「!?」

父「やはり、照を気にしてるのか…」

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 17:55:51.94 ID:ek/l42HSO
父「やっぱり全国大会の後…」

咲「うん、やっぱり許して貰えなかった…」

咲「ううん…きっと許されることなんて、もう…」

咲「だから辞めたんだよ、無駄な努力は。清澄にも部員が増えたしね」

父「それで転校か…」

父「分かった、もうこの話はしない。だがな、咲…」

父「例え照が許さなくても…俺は許すよ。だから、お前は自分のしたいことをしろ」

咲「…」

父「それじゃ、おやすみ…」ガチャ

咲「…あ、お父さん!」

父「?」ピタッ



咲「…ありがとう」ニコ

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 18:12:08.73 ID:ek/l42HSO
千里山

咲「」スタスタ

泉「あ!宮永さんや、おはよう!」

咲「お、おはよう…二条さん」ニコ

泉「…」ジーッ

咲「な、なに…?」アセアセ

泉「なんや、宮永さん変わったね?」

咲「変わった…?」キョトン

泉「…上手く言えへんけど」

泉「昨日までは、人と距離を空けとった感じがしたんやけど…」

泉「今は…そう!すんなり受け入れてくれた感じやったわ!」

咲「…」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 18:17:36.08 ID:ek/l42HSO
泉「これなら部活m」

咲「そ、それは!」

泉「ん?」

咲「それは、ちょっと…」

泉「…」

咲「ご、ごめn」

泉「えぇよ?謝らんでも!」

咲「えっ」

泉「前はほっとかれんかったから、誘ってみたんやけど…」

泉「今は入れん、それが宮永さんの意思なんやろ?」

咲「…」コク

泉「せやったら待つだけやし、入部せんでも…」

泉「そや!友達にならなれるやん!」

咲「!?」

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 18:24:59.19 ID:ek/l42HSO
泉「これからは、気軽に声かけたってな!?」ギュ

咲「は、はい!」

泉「ほな行こ!遅刻してまうよ!!」タッ

咲「あ、手引っ張らないで下さい!」



部室


泉「…ってことがあったんですけど宮永さん照れながらお昼、誘ってくれはったんです」ニコニコ

怜「…」

竜華「へぇ、好印象やん?これなら、いずれ見学には来てくれるんとちゃう?」

セーラ「…宮永って誰や?」

浩子「それは、かくしかまるってことや」

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:09:18.49 ID:ek/l42HSO
図書室

咲「」ガチャ

咲「」スタスタ

教諭「お、今日も来たのか?」

咲「あ…はい、それと…これ」つ本

教諭「も、もう読み終わったのか?」

咲「…」コクリ

咲「す、凄く面白かったので…続きってありますか?」

教諭「続き…ねぇ、ちょっと待ってな?」ガタッ

咲「はい…」クルッ スタスタ



怜「やっと来おった…ホンマ、待ちくたびれたわ」

咲「…」

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:18:37.05 ID:ek/l42HSO
咲(この間の人…)

怜「な、なんや!その迷惑そうな目は」アセアセ

咲「…どうしているんですか?確か、麻雀部の方ですよね?」

怜「いや、今日は休みになってな?折角やし本でも読んだろかと…」

咲「…その割には本、持って来てないですね?」ジトッ

怜「~~っ!敵わんなぁ…」

咲「」ハァ

怜「実はな、宮永さんに会いに来たんや!」

咲「…だと、思いました」スワリ

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:23:49.68 ID:ek/l42HSO
怜「な、なんで分かったん!?」ガタッ

咲「」チラッ

怜「す…すまん、また追い出されたら敵わんわ」

咲「…簡単です、二条さんが今日も部活に誘ってくれましたから」

怜「!」

怜「そ、それを忘れとった!」

怜「宮永さんと泉はクラスメイトやったわ…」

咲「それより…」

咲「また入部の勧誘ですか?」

怜「…」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:30:33.87 ID:ek/l42HSO
咲「…一つ、聞いても構いませんか?」

怜「…ん?構へんよ」

咲「どうしてそんなに…」

咲「私なんかを、誘うんですか?」

怜「…」

咲「全国大会…」

咲「大将戦までは回りませんでしたけど、準決勝までの牌譜を見れば分かりますよね?」

咲「私の打ち方が…」

咲「それなのに、どu」

怜「知っとったよ」

咲「えっ」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:41:33.16 ID:ek/l42HSO
怜「初めて会うた次の日から、宮永さんの打ち方は調べさせて貰ったわ」

咲「…」

怜「ホンマ度肝抜かれたわ。点数調整に長けてる言うても、±0にまでしとったこともあるんやからな」

咲「…」

怜「竜華なんか驚いとったわ、こんなん人間の麻雀ちゃうやろ!とか言うて」ケラケラ

咲(やっぱり、この人も…)ガタッ

怜「でもな」

咲「?」ピタッ

怜「打ち方自体より…」

怜「それを身につけた、努力に驚いたわ」

咲「!?」

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:50:50.95 ID:ek/l42HSO
怜「ウチはな、こんな話しても信じて貰えるか分からんけど…」

怜「未来が見えるんや」

怜「とは言うても、麻雀でだけやけどな?」

怜「これは神様からもろたモンと思っとるし、ウチ自身の才能やとも思っとる」

怜「けどな、それでも負けてしもたんや…」

怜「あれから数ヶ月…」

怜「今でも考えてまう、もっと練習しとけば…もっと研究しとけば…」

怜「ウチにもっと技量があったら、竜華やセーラ、泉に浩子…それに監督を笑顔に出来たんやないかって!」

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 20:59:31.93 ID:ek/l42HSO
怜「せやけど、宮永さんはちゃう…」

怜「能力やない…」

怜「純粋に身につけた技量、しかも生半可やのうて圧倒的なまでの…」

怜「そんなモン手に入れるほどの努力、ウチには出来へん」

怜「それに気づいた瞬間、身震いがしたんや」

怜「こんなに努力してまう子なら、そんな子となら笑い合えるんやないかって!」



咲「…」ポロポロ

164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:05:22.09 ID:ek/l42HSO
怜「えっ」

咲「ううっ…」グス

怜「ちょ!な、なんかウチ変なこと…」アワアワ

咲「ちが、っ…ぐすっ…」ポロポロ

咲「う、れし…くてっ!」ポロポロ

怜「宮永さん…」




怜「…落ち着いたか?」

咲「は、はい…ゴメンナサイ」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:15:02.50 ID:ek/l42HSO
怜「…」 咲「…」

怜「き、急に泣き出すから焦ったわ!」ハハハ

咲「ゴメンナサイ…」


咲「私、こんなこと…」

咲「言われたことなくて…」

咲「ずっと、悪魔とか…魔王とか…」

咲「言われ…て、て…」ジワッ

咲「なのにッ、決勝では…な、んの、役にも…たてなくて!」グス

咲「お、ねぇ…ちゃ…ん、にも…っ」ポロポロ

怜「」スッ スタスタ ポンッ

咲「…っ」ポロポロ

怜「」ナデナデ


怜「ウチには、ウチらには宮永さんが必要やで?」

咲「~~ッ!」ダキッ

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:22:17.93 ID:ek/l42HSO
数日後

部室

怜「遅れたけど、堪忍な?」ガチャ

セーラ「…や、堪忍や言われてもな」

竜華「せや…最近、部活抜け出したり遅れたり、何しとるん?」

怜「まぁ…まぁ…」

怜「新入部員を連れて来たんやから…」

怜「ほな、入って!」

ガチャ

「失礼します、今日からお世話になる…」


咲「カン」怜「やろ?」

180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 21:37:10.49 ID:ek/l42HSO
本当は耳をすませばみたいにして怜→←咲←泉にする気だったが、これ以上は広がらないのでお終い
保守してくれた人たちは保守らせたのに、大したもの書けなくてすまない

ではノシ